最近よくニュースで耳にするようになった『マイクロプラスチック』自然環境に存在するプラスチック粒子(5mm以下)のことを指しますが、特に問題になっているのはプラスチックの海洋ゴミです。
プラスチックは石油を原料としていて、微生物等で分解されずらく、自然に腐敗して土に還ることもないために自然界にいつまでも残ってしまい、これらのプラスチックが川から海に流れていくことで海洋ゴミとなります。
海洋ゴミが波に打たれるなどして摩耗や劣化を繰り返して、しだいに細かくなりプラスチック粒子となったものが『マイクロプラスチック』なのですが、どの程度の量が海洋に流出して浮遊しているのか、全体像が誰も把握できていない状況です。
『マイクロプラスチック』を魚や鳥が食べて体内に蓄積されることで命を落とすケースも多いそうですが、これは我々人間にも何らかの形で循環して悪影響を及ぼすかもしれません。一部の報道では魚を食べる際に非常に細かいマイクロプラスチックを体内に取り込んでいるとの情報もあります。
我々、プラスチック製品を生産している製造メーカにとって、これらの状況を無視して経済活動することはできないはずですから、新たな自然に還る素材開発なども検討する必要があります。
安価で軽量で腐食しずらいプラスチックのおかげで世の中が豊かになっている反面、使用済のプラスチックをいかに回収してリサイクルするか、また海洋等に流さないようにするしくみ作りなどを行政や事業者を含めて早急に進めていかなくてはなりません。
さらには、生分解プラスチックのような土に還りやすい材料、いわゆる『エコマテリアル』について、企業は一定の使用を義務づけるなどの取り組みも合わせて、進めなくてはならないでしょう。このような『エコマテリアル』等の新素材やリサイクル等は、持続可能な経済成長を行う上でますます重要なテーマになりそうです。