12月20日(木)韓国海軍艦艇「クァンゲト・デワン」級駆逐艦から、海上自衛隊第4航空群所属P-1(厚木)への火器管制レーダーを照射された件で、韓国に対して抗議を行ったものの、使用を認めていない韓国政府に対してP-1にて撮影した動画を公表しました。
動画においては、海自P-1が火器管制レーダーを一定時間継続して複数回照射を受けている場面、韓国海軍艦艇に対して、「KOREA SOUTH NAVAL SHIP、HULL NUMBER971」と英語で計3回、レーダー照射の意図を確認しています。
ここで考えらえるケースとして、まず韓国政府の言い分であった、韓国海軍は北朝鮮船舶の捜索目的でレーダーを照射した、たまたま、P-1にこれが照射されたのでは、との主張がありましたが、捜索レーダーと火器管制用レーダーは、参考資料にあるように電波強度や波形に違いがありますからこれを誤認することはありえないでしょう。
また、火器管制用レーダーを照射しなくてはならないような切迫した状況をP-1の飛行で行ったのかどうかという点、動画を確認する限りでは150m以下の低空飛行したり、急降下などもない安定した飛行を行っており、韓国海軍艦艇を威嚇している気配もありません。
では、なぜ韓国海軍艦艇は、火器管制用レーダー、いわゆる攻撃目標を定めるロックオンをしたのでしょうか?いまだ不明ですが、このあたりの真相を明らかにしてほしいものです。
韓国に謝罪と処分をさせるのではなくて、まず事実認識と再発防止策が大切で、不要に韓国を追い込みすぎて、双方の引っ込みがつかなくなるまでエスカレートさせず、一定の自制を促すための方法をそれぞれが模索してほしい。
誤照射とは考えられないため、意図的なものであり、単なるイタズラでは済まされません。ひとつ対応を間違えば、偶発的事故でP-1との間で交戦状態にならないとは限りません。かつての戦争、たとえば日中戦争などでも一部の部隊の暴走から軍事衝突が始まりました。
過去の歴史を振り返ると、お互いの民族がいがみ合い、憎しみを生むことにより、紛争につながってきましたから、謝罪云々ではなくて同盟国として相互に信頼できるように努力してほしいものです。同盟国の仲間割れは、中国やロシア等を結果として利することになることを忘れてはなりません。